提案型ウェブアナリストのアイキャッチ

先日、小川卓さんの「提案型ウェブアナリスト育成講座」の受講を無事に終えました。

・ウェブサイトの改善点など、気づきを発見するための考え方
・ツールで正しい分析をするために必要な計測設計(設定)方法
・考えた改善施策を実施してもらうためには、どう相手に伝えれば良いか?

といったテーマについて、10回の研修の中で、参加者の皆様とグループワークをしたり、実際に1人ずつプレゼンテーションをしたりして、実務に役立つスキルを学んでいく内容でした。

今回、約4か月にわたって研修に参加してみた感想をまとめます。

アクセス解析をもっと深く学ぼうとしている方の参考になれば幸いです。



「提案型ウェブアナリスト育成講座」を受講しようと思ったきっかけ

研修内容についていけるかの不安&費用の部分で、受講すべきかどうか悩みましたが、参加できるのは今しかないか、と決断しました。

『“一歩踏み出す勇気”……いい言葉だね。』By内藤哲也

きっかけは大きく分けて3つです。

1:リスティング広告の運用だけでは解決しないことが多い

広告運用の設定や調整で、ある程度までは成果改善できるのですが、それ以上にランディングページ(LP)の良し悪しによる影響の方が大きいです。

広告予算を削ってでも、ランディングページの改善(LPO)にコストをかけた方が良いですし、実際の業務でも広告運用より、LPOを考えることが多くなってきました。

また「フォーム一体型LP」を作っても、お問い合わせはメインサイトから発生というケースも増えてきました。

特に高額な商材は、LPを見て即決するユーザーとは別に、一度メインサイトで調べてからお問い合せをするユーザーも存在します。

こんな感じに。

提案型ウェブアナリスト用の管理画面キャプチャー

リスティング広告運用だけではなく、またLPOだけでなくサイトのことも把握できないと、フリーランスとして通用しなくなるなという課題が常にありました。

2:Googleアナリティクスの活用スキルを上げたい

Googleアナリティクスは操作できるけど、正しく使いこなせているかと聞かれると自信がなかったです。

「セカンダリディメンションやカスタムセグメントを使えば〇〇〇が分かる」までは分析できても、『で、どうするの?』と自問自答することもしばしば。

一般的な「ファーストビューの訴求を変えよう」「ボタンの色を変えよう」「CTAのテキストを変えよう」ぐらいしか思いつかず…。

アクセス解析に携わっている方達が『で、どうするの?』の部分に対して、具体的に何をしているのか学んでみたかったです。

3:小川卓さんの研修を受けてみたかった

私が「上級ウェブ解析士」の資格を取得したのが2012年でした。

当時はゲーム会社のマーケ担当をしていて、

”会員登録率を上げたいマーケ担当 VS カッコいいサイトを作りたいデザイナー”

の攻防が盛んでした。

・私『会員登録ボタンは目立つように緑色にして欲しい』

・デザイナー『炎をテーマにしたデザインのサイトに”緑色”は気持ち悪すぎる』

みたいな。

『これはもう、数字で話をしないと進まないな。でも、素人が数字を出しても説得力がないな』

と、正直”説得力を高めるための肩書欲しさ”に「上級ウェブ解析士」の資格を取得しました。

そして当時、ウェブ解析の勉強のために読んでいた本が、小川卓さんの「入門 ウェブ分析論」でした。

なので『小川卓さんの講座を受けてみたい!』というミーハーな気持ちも、受講を決めた理由です。



「提案型ウェブアナリスト育成講座」の内容(有料セミナーなので伝えられる範囲で)

研修内容は「提案型ウェブアナリスト育成講座」にも記載されていますが、以下のカリキュラムでした。

・1日目:ゴールとKPI設計
・2日目:コンセプトダイアグラムワークショップ
・3日目:コンセプトダイアグラムワークショップ&コンセプトダイアグラム事例
・4日目:コンセプトダイアグラム発表&セグメントの理解を深める
・5日目:アクセス解析でのデータ取得事例&取得設計書の作成
・6日目:タグマネージャーによる実装、設定、確認方法
・7日目:改善提案レポートの作成(ヒアリングから仮説設計)
・8日目:改善提案レポートの作成(分析からレポート作成)
・9日目:改善提案レポートの発表とフィードバック
・10日目:継続的改善のための運用レポート

有料セミナーですので、内容の詳細は差し控えますが、改善レポートの作成から発表までの研修は、実務に沿った内容ですので、Googleアナリティクスの解説本では学べない部分でした。

ただ、毎回の宿題のボリュームが大きいため、普段のお仕事が忙しい方にはハードな研修です。



「提案型ウェブアナリスト育成講座」を受講してみた感想

参加者の皆様の感想は、こちらのブログにも記載されています。

私の「受講者アンケート」には書ききれなかった感想を記載します。

アナリティクスの数値を見る前に、ユーザー視点でサイトを見ることの大切さ

いきなりアナリティクスの研修に入るのではなく、まず最初に「コンセプトダイアグラム」のワークから始まるところが、この講座で伝えたい1つのメッセージかなと感じました。

『ユーザー視点で見る』という言葉はよく使われますが、「コンセプトダイアグラム」のワークで具体的な方法を学びました。

また、アナリティクスの数値を見る前にサイトを見ることの大切さは、アクセス解析に精通している方達はよくおっしゃりますが、この研修でも改めて学びました。

「定性的」な分析と、「定量的」な視点のバランスが大切ですね。

>>>参考記事:サイト分析・改善で大事なことって?「でらマーケ勉強会」に参加しましたレポ

AIが発達しても、人の仕事(役割)は無くならない

リスティング広告運用の仕事をしていると、自動入札やAIといった言葉に触れることが多いのですが、このアナリティクスの研修でも、AIと人の役割についての考え方を聞くことができました。

AIが発達してきていても、”人間にしかできない役割がある”という点に、リスティング広告運用者として共感することが多かったです。

逆に言うと”人間にしかできないこと”が何なのか理解して、そのスキルを身につけないと、この先生きのこるのは難しいなと再認識しました。

自分のプレゼンテーションの下手さを認識できた

自分が作成した改善提案資料と、そのプレゼンテーションに対して、小川さんや参加者の皆様からフィードバックいただけたことが、とても新鮮でした。

プレゼンテーションの様子は、このような雰囲気です。

提案型アナリストのプレゼンテーション

また、発表している様子は動画撮影されていて、後日、自分の発表の様子を見直してみたのですが、

『なんでこんなに「え~」ばかり言ってるんだ…』

と、なかなか恥ずかしい気持ちになりました。

『下手糞の上級者への道のりは、己が下手さを知りて一歩目』By安西光義

小川さんの経験談が、フリーランスとしての活動の参考になった

10日目の研修の「継続について」では、アクセス解析やサイト改善のPDCAを継続させる手法だけでなく、「お客様との継続」についても考えを聞くことができました。

あえて詳しくは書きませんが、小川さんの経験談は、フリーランスにとってかなり参考になる内容でした。

改めて考えさせられたことは、お客様とお仕事を継続することは大切ですが、継続にこだわりすぎないことも大切だな、と。

特にフリーランスは、リソースが限られているため、自分のスキルがお役に立てる案件は何なのか考えていく必要があるなと、話を聞きながら自分の仕事を振り返っていました。



まとめ

アナリティクスの活用方法だけではなく、お客様との仕事の進め方についても学べる研修でした。

決して安い金額の研修ではないですが、特にフリーランスとして活動している方は、『自己投資』として参加されることをオススメします。

↓いただいた認定証です。

提案型ウェブアナリストの認定書

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