広告をクリックしたら404

こんにちは。アミジャットの田島です。

ウェブ広告(Google 広告やYahoo!広告など)の運用で起きやすいミスや間違いを紹介する、「#100日以内に死ぬ広告運用者」解説シリーズの6回目です。

今回は「#100日以内に死ぬ広告運用者」の26日目から30日目までのネタをピックアップします。

だんだんと元ネタの“難易度”が上がり、一部のネタは「解説」ではなく「解読」になっていますが、生暖かい目でお読みください。

※「#100日以内に死ぬ広告運用者」の元ネタは、1日目~48日目までは「DAN爵さん(@NYUSQUARE)」、49日目以降は私「アミジャット田島佑哉」が考えています。

 

Web広告(リスティング広告)運用の基本的な仕組みや考え方について知りたい方は、別ブログ「リスティング広告とは?リスティング広告の仕組みをわかりやすく解説」をご覧ください。
リスティング広告とは

 



【26日目のネタ】ウェブ広告の掲載報告は、管理画面でIMP発生を確認してから行いましょう

このネタの直接的な指摘ポイントは

『「配信忘れ」を誤魔化している』

ですが、もう少し深掘りして指摘すると

『ウェブ広告施策の「設定⇒開始⇒報告」のタスク管理(フロー)が甘い』

です。

まず元ネタでは、配信することを忘れていた広告(キャンペーンそのもの?)を、打合せ中に「オン」にしていますが、実際はステータスを「オン」にしてから配信開始されるまでラグがあるので、この方法で誤魔化すのは難しい気がします。

私はウェブ広告代理店に勤めていたころに、厳しいお客様に「報告の仕方」を鍛えられました。

『新規広告の入稿を行いました』

お客様『それって入稿だけが終わったってこと?それとも審査が終わったの?もう配信されてるってこと?』

 

みたいな。

それ以降、私の報告テキストは

新規広告の入稿作業が完了しました。

本日〇日現在の審査状況は「審査中」です。

審査が無事に完了し、管理画面よりIMPの発生が確認できましたら、改めて「掲載開始」のご報告をいたします。

です。

特に、「掲載開始」の報告は、キャンペーンや広告を「オン」にしたら直ぐに報告するのではなく、「オン」にした後に管理画面からIMPが発生していることを確認してから報告すると良いです。

「配信は「オン」にしていたけど、設定を間違えていて実際は広告が出ていなかった」という事故を防げます。

「設定を実施」⇒「オン」⇒「管理画面で掲載(IMP発生)を確認」⇒「お客様へ配信開始の報告」

このフローを徹底しています。

【27日目のネタ】404エラーになっても配信され続けるウェブ広告

指摘ポイントは

『広告のリンク先が404エラーになっていても、広告は配信され続けることがある』

です。

広告のリンク先URLが404エラーになっていても、404専用ページを用意していると、広告が「審査落ち」にならず、そのまま配信されてしまうケースがあります。

例えば、アミジャットのホームページのURLを間違えて入力したときに表示される、「404エラー」のページがこちらです。

アミジャットの404ページ

これは「ウェブ広告の運用代行サービス」ページのURL「https://amijat.work/service」の「service」を「sarvice」と打ち間違えました。

この間違ったURL「amijat.work/sarvice」でGoogle広告に入稿すると、なんとそのまま広告の審査が通ってしまいます。

404ページの審査完了画面

※「ポリシーの詳細」が「承認済み」となりました。

このままURLの間違いに気づかないで、配信を「オン」にすると「404ページ」の広告を配信し続けることに。

落ちない、広告

私、たまに「エヴァンゲリオンネタ」を入れたくなります。

入稿時のミス(設定するURLを間違っていた)は、「入稿前に用意するバルクシート」と「入稿後にダウンロードしたCSV」を、ピボットテーブルで入整理してから、各リンク先URLが正しい設定になっているかクリックして確かめます。

関連ブログ
ピボットテーブルを活用した入稿チェックの方法について詳しく知りたい方は、別ブログ「入稿チェックにExcelのピボットテーブルを活用する方法」をご覧ください。

ただ、

「入稿したときは存在していたページのURLだったけど、配信後に何らかの理由でページが消えて「404ページ」が表示されるてしまった」

という場合は、広告の管理画面から気づくことは、なかなか難しいですね…。

確認できる方法としては、お客様から事前に「404ページ」のページタイトルを共有していただき、Google アナリティクス(UA)で「広告経由から「404ページ」への流入」をチェックすることですかね。

Googleアナリティクスでの404ページのチェック画面

良い確認方法を知っていましたら、ぜひ教えてください!

【28日目のネタ】自動入札に切り替えると、設定していた入札調整比率は「無効」になるケースがある

指摘ポイントは、広告媒体によって仕様も違いますが、

『自動入札に切り替えると、個別に設定していた「入札単価調整」は無効になる(例外あり)』

です。

媒体によって仕様が違うので、ここからはGoogle 広告について話を進めます。

Googleの検索広告を手動入札(拡張クリック単価)で運用しているとき、

時間帯別レポートを見たら、平日の昼間の成果が良かった
⇒月~金の11:00~13:00の入札単価調整を+50%に設定

広告スケジュールの単価調整

地域別レポートを見たら、千葉県の成果が悪かった
⇒「千葉県」の入札単価調整を-50%に設定

地域の単価調整

 

などの「入札単価調整」を行うこともあるかと思います。

ここでの注意点は「自動入札に切り替えると、個別に設定した入札単価調整は反映されないケースもある」です。

Google 広告のヘルプページより、「自動入札の種類ごとに対応している入札単価調整」の表を引用します。

自動入札

スマート自動入札戦略(目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化など)を使用している場合、個別の入札単価調整は必要ありません。

これは、お客様が指定したコンバージョン目標に合わせて最適化するよう、入札単価が自動的に設定されるためです。

スマート自動入札戦略に個別の入札単価調整を設定する場合、サポートの対象外となります。

入札単価調整の表

引用元:入札単価調整について - Google 広告 ヘルプ

どの媒体でも自動入札を活用する機会が増えてきましたので、媒体ごとの「自動入札の仕様」を確認するようにしましょう。

最近はインハウス運用や、事業者向けのウェブ広告セミナーも増え、ウェブ広告の仕様に詳しいお客様も多いです。

ウェブ広告運用者『デバイス別で成果の良い「パソコン」に、入札単価調整+20%を設定しましょう』

お客様『スマート自動入札を使っているので、それを設定しても意味ないですよね?』

ウェブ広告運用者『…仕様を確認して、改めてご連絡します…。』

 

みたいな恥ずかしい提案をしないように気をつけたいですね。

補足:コンバージョンの“値”を活用した自動入札は、「コンバージョン値のルール」を活用すると「入札単価調整」に似たような設定も可能です

詳しく書くと長くなってしまうので、ザックリと説明します。

Google 広告のスマート自動入札で、「コンバージョン値を最大化」と「目標費用対効果」という、コンバージョンの“値”を活用した自動入札タイプは、「コンバージョン値のルール」という使うことで、例えば「岡山県への配信量を増やす」ということが“設定上は可能”です。

参考:コンバージョン値のルールについて - Google 広告 ヘルプ

“設定上は可能”と記載したのは、実際にこの「コンバージョン値のルール」を試してみたのですが、狙い通りの配信量に調整するのが難しかったです…。

自動入札を使うことにこだわらず、最初から「岡山配信キャンペーン」を個別に作って配信したほうが良かったというオチです。

ただ、「コンバージョン値を最大化」は、最近よく使っている入札タイプですので、また別の機会に「コンバージョン値のルール」を活用した運用にチャレンジしようと思います。

【29日目のネタ】広告アカウントを引き継いだら、まずは「タグが正しく設置されているか」をチェック

指摘ポイントは

『広告アカウントを引き継いだら、タグが正しく設定されているか確認すること』

です。

私も実際に、ウェブ広告のインハウス運用支援のご相談をいただくのですが、「タグが正しく設定されているか?」は必ず確認する項目です。

「Googleタグマネージャー(GTM)はウェブ制作会社が管理していて、設定内容を見せてもらえない」みたいな、GTMの管理権限がお客様に付与されていないケースも多いですけど…。

【30日目のネタ】ネタの「解説」が難しいので、「解読」に切り替えます

これは2022年3月末の時点で「いいね:0件」という、とても難解なネタです。

私にもこのネタ「解説」が難しいので、DAN爵さんが

このネタで何を伝えようとしていたのか?

を探る「解読」に切り替えます。

ダヴィンチコードですね。

仮説1:テストの目的が明確じゃないのがダメ?

“半年前に作ったキャンペーン、悪くないけれどちょっとテストしたいな。”

この言葉から考察すると

・何が“悪くない”のか分からない

・何を“ちょっとテストしたい”のか分からない

 

ということで、

『目的を明確にしましょう』

が、指摘ポイントなのかもしれません。

仮説2:旧キャンペーンの複製(コピー)がダメ?

これはたまにあるのですが、昔に配信していたキャンペーンを複製(コピー)すると、意図しない設定までコピーしてしまい、誤配信をしてしまうことがあります。

・旧キャンペーンでは、土日の配信を停止していた
・旧キャンペーンに、今は使っていない除外キーワードが残っている

などは、自分でも以前の設定を覚えていなくて、変な設定までコピーしていないかチェックするのに時間がかかって、

『最初から新規作成した方が早いじゃん』

ってことも。

ただ、複製(コピー)機能は、管理画面でもエディターでも、ちゃんと使えば便利ですので、

『古いキャンペーンを複製してはいけない』

は、指摘ポイントとしては違う可能性が高いです。

仮説3:ABテストをするなら「テスト機能」を使うべき(Google広告の場合)

もしかしたら、

『テストをするときは「テスト機能」を活用しよう』

が指摘ポイントなのかもしれません。

ただ、仮説1に戻るのですが、「現在配信中のキャンペーン」と、「テストしたい旧キャンペーン」とで、何をテストしたいのかが分からないので、一概に

『「テスト機能」を使わないとダメ』

とも指摘できないですね…。

アミジャット田島なら、このネタをどう変える?

私も49日目以降のネタ投稿をしていたので分かるのですが、Twitterは文字数が限られているので、文章だけで「間違いポイント」を伝えるのは、なかなか難しいんですよね。

「文章に合わせて設定画面のキャプチャーを載せる」などをして、やっとネタの意図が伝わるかな、といった感じでした。

で、今回のネタは私なら「キャンペーンを複製(コピー)したときの失敗」にポイントを絞って、

『「共有予算」を使っていたキャンペーンをコピーしたら、日予算設定がよく分からなくなった』

にしますかね…。

100日以内に死ぬ広告運用者 30日目

「半年前に作成したキャンペーンを使って、新しいキャンペーンを作るぞ。

Google広告の管理画面から、古いキャンペーンを「コピー」して「貼り付け」…と。

これで大丈夫だぞ!」

死まで70日
共有予算

 

うーん、自分で考えておきながらですが、間違いポイントが分かりにくい”没ネタ”ですね…。

世界の中心でネタを叫んだけもの

困ったときの「エヴァンゲリオンネタ」ですね。

「#100日以内に死ぬ広告運用者」26日目~30日目のまとめ

27日目の「404ページのまま広告が配信されている」は、広告媒体問わずによく見かけますので、ご注意ください。

実際、私自身も404ページをGoogle 広告に入稿してみて、

『あ、これで審査が通るんだ…』

と驚きました。

ネタ解説の検証のために色々と試していますが、新しい発見が出てきて面白いです。

引き続き、31日目以降のネタ解説も、粛々と進めていきます。

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