ABテスト

Web広告運用の「失敗あるあるネタ」をツイートした「#100日以内に死ぬ広告運用者」のネタ解説シリーズ。

今回は3日目のネタ「検索広告のABテスト」についての解説です。

「#100日以内に死ぬ広告運用者」は、48日目までは「DAN爵さん(@NYUSQUARE)」というフリーランスが考えたネタ、49日目以降は私「アミジャット田島佑哉」が考えたネタです。

 

Web広告(リスティング広告)運用の基本的な仕組みや考え方について知りたい方は、別ブログ「リスティング広告とは?リスティング広告の仕組みをわかりやすく解説」をご覧ください。
リスティング広告とは

 



【3日目の間違いネタ】目的が不明確な「広告文のABテスト」

指摘ポイントは

『違いが分かりにくい広告文でABテストを行っても、得られるメリットは少ない』

です。

広告文だけに限らず、ABテストって“一目で違いが分かるもの”で比較しないと、なかなか優位差が出ないですよね。

このツイートの場合、「ならAA」「はAA」「のAA」しか違いがありませんが、

『成果が良かった広告文は「はAA」です!』

と報告したとこで、

『だから何なの?』

と言われてしまいますよね。

そこから先の施策に繋がらない的な。

広告文なら「訴求の目的」を明確にしてABテストを行いましょう。

関連ブログ
広告文について詳しく知りたい方は、別ブログ「ユニコーンが見つかる!?効果的な広告文を作成するコツ」をご覧ください。

「広告文のABテスト」の考え方について

広告文は

・顕在層向け
・潜在層向け
・今直ぐに欲しい層向け

それぞれの層の訴求を考えて設定したら、ABテストの結果は「今直ぐに欲しい層向け」が良くなる可能性が高いです。

だって『今すぐ欲しい人がクリックしやすい広告文』なんだもん。

ですので、この状態でABテストを単純に行うと、「今直ぐに欲しい層向け」の広告文しか残らないことになってしまうんですよね。

各ターゲットの中で

・顕在層向け ←この中でABテスト
・潜在層向け ←この中でABテスト
・今直ぐに欲しい層向け ←この中でABテスト

とABテストを実施するのがベストだと考えています。

リスティング広告(検索連動型広告)の「ABテスト」について

リスティング広告(検索連動型広告)は、「レスポンシブ検索広告」と呼ばれる、“色々な訴求を詰め合わせて、媒体側のシステムが良い感じの組み合わせを表示する”という広告フォーマットです。

「レスポンシブ検索広告」の場合、今の時点では“どの訴求の組み合わせから、どれだけコンバージョンが発生したか?”を確認することが難しいです。

また、1広告グループに入稿できる「レスポンシブ検索広告」の本数は、23年8月現在は「3本まで」となっており、ピン止め機能を活用した「全く異なる訴求の広告文」は3パターンまでしか設定できません。

そのため、『訴求Aと訴求B、どっちが良いか?』を単純に比較することは難しい状態です。

リスティング広告(検索連動型広告)のABテストの考え方としては

『AとB、どちらが良いか?』

というよりも、

『AとBの組み合わせを、AとCに変えたら、成果はどう変わるか?』

と、変更した前後での比較が主流になるのかなと思っています。

実際、私も「広告文をAとBとで単純比較する」というケースは少なくなりました。

そもそも広告文ごとに狙うターゲット層が違いますので。

「ABテスト」に役立つ著書:『ネット広告クリエイティブ”打ち手”大全』

ネット広告クリエイティブ打ち手大全

ABテストの進め方や分析方法が分からないという人にオススメの本です。

147ページからABテストの進め方などが解説されていますので、Web広告運用に携わる人は必読の本です。

まとめ

せっかく手間をかけて実施する「ABテスト」ですので、やるからには”意味があるテスト”にしたいですね。

”ABテストを実施することが目的のABテスト”にならないよう、気を付けていきましょう。

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